ITを使った経営力強化、現場改善活動の支援(建築資材製造業)
~ 製造原価の把握、利益の見える化を実施、動かなかった生産管理システムを稼働へ ~

相談のきっかけ 

金融機関とのリスケ後、経営の立て直しを行っており、利益の見える化に取り組んでいる。
製造現場の作業はすべて手作業であり、製造原価の把握を行うために、 2年前に生産管理
システムを導入したが、
稼働に至っていない。
システムを稼働させ、
製造原価および利益を把握できるようにしたいとの依頼があった。

支援の流れ、課題

① 製造現場の業務の流れおよび製造商品の特徴、商品の構成についてヒアリング
② システムが稼働に至らない原因、課題の特定

その結果、
特にシステムを稼働するにあたって必要なマスタの作成が難しいことがネックに
なっていると判断。

✦解決策の提案と実行

①システムを使う前に、まずは、ある月の商品別の売上について、原材料の構成と価格、
作業工数など製造原価が把握できるようなExcel表を作成し、入力してもらうことにした。
②上記作業を毎月実施してもらい、製造原価、利益を見える化した上で、蓄積した情報を
元にマスタを作成しシステムに登録する手順をとることにした。

支援活動の成果

①商品ごとの原価が把握できるようになり、商品ごと取引先ごとの利益の大小が見える様に
なった。

②Excel表で蓄積した情報を、生産管理システムのマスタ登録に活かし、受注から製造指示、
製造実績入力を、
システムを活用して運用する方向性が見え稼働を開始する予定である。

✦相談者の声

システムをどのように使ってよいかわからずにいたが、このような手順を踏むことで、
まずは製造原価と利益が把握できるようになり、システムの稼働に向けての道筋が見えた。